生物多様性の保全・回復を目標に掲げる、ルイ・ヴィトンと「People For Wildflife」による環境パートナーシップ締結から1年―初年度の成果を報告
2024.02.26に投稿 • 3分- 環境
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2023年にルイ・ヴィトンは、オーストラリアの自然保護区の生物多様性の保全・回復を目標に、自然保護慈善団体「People For Wildlife」と5年間の環境パートナーシップを締結。パートナーシップの締結から1年がたったいま、オーストラリア・クイーンズランド州ヨーク岬の40万ヘクタールの自然の保全活動の成果を初めて発表しました。
ルイ・ヴィトンと「People For Wildlife」の環境保護に対する共通の理念を共有するこのパートナーシップは、ルイ・ヴィトンとダニエル・ナトゥシュ博士との長きにわたる協業の賜物です。ナトゥシュ博士はオーストラリア出身の生物学者で、ヨーク岬の自然をテーマとした博士論文を執筆した専門家。2020年に「People For Wildlife」を設立してからも、この地の研究を続けています。こうした専門家との協力により、生物多様性の再生と気候の保全に向けた取り組みを一層強固なものにし、自然由来の素材の持続可能な使用について理解を深めることができます。
また、このプロジェクトによってルイ・ヴィトンは、LVMHグループの環境戦略「LIFE360(LVMH Initiatives For the Environment)」の目標である、2030年までに500万ヘクタール分の動植物の生息地の回復と、地球上の陸域や海洋・沿岸域、内陸水域の30%を保護するという生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)での合意を実現するために、具体的な行動を起こすことができるようになりました。
「People For Wildlife」は初年度、プロジェクトの出発点を見極めることに重点を置き、ベースライン測定基準の作成やモニタリング・システムの構築、運用機器や科学的測定機器を入手。この厳しい環境でのオペレーションに必要とされる遠隔地へのアクセスを可能にしました。こうして生物多様性を監視し続けた結果、オーストラリア北東のアプタマ保護区で2種類の新種の生物が発見されました。ひとつはこの地域の固有種のキノコで、もうひとつは灰色と茶色の皮が特徴のヘビです。現在、科学者たちがこれらの生物を調査しています。カメラトラップが撮影した50万枚にもおよぶ画像にはさまざまな種が捉えられており、保護区の生態系が健全であることを示しています。
「People For Wildlife」は、6万年以上にもわたりこの土地で生活し、動植物と深い繋がりを持つアプタマ地域の先住民に敬意を払い、パートナーシップを育んでいます。2023年を通して、保護区のレンジャーや専門家、研修生、ボランティア、先住民たちと一丸となってこのパートナーシップを発展させ、自然保護区の生物多様性を保全・回復するための礎を築きました。